ファールン (Falun)
ファールンにはスウェーデンの銅生産を支えた大銅山がかつて存在し、その地域は、「ファールンの大銅山地域」として、2001年にユネスコの世界遺産に登録されている. ファールンの銅山は1992年に閉鎖された が、それでもなお、この地域の重要な産業の中心地である.
ファールンの歴史は1200年代の半ばに始まる. このころには、既に、銅の産出が始まっており、14世紀には、市街地が形成され、市場が開催されていた. 現在、ヘルシンキに本社を置くストラ・エンソが1347年に創業した企業だと信じられているのもファールンにおける採掘と深い関係がある. 1347年とは、マグヌス4世がストラ・エンソの前身であるストラ・コッパルベリ(「大銅山」)に特許状を与えた年である. ただし、ストラ・エンソがこの年に創業されたということを現在の会社組織と同様に考えると大きな誤解のもととなるため、注意が必要である. 当時の会社組織は、オーナー群の所有物であり、彼らは、資金、採掘に必要な道具、建築物を共有することで、会社の運営を行っていた. また、供出・共有ということに依存する形で、施設を使用することができ、利益も貢献した分、均等に受け取った.
1641年、ファールンは、特権を獲得することに成功した. このころには、ファールンは、スウェーデンで最大規模の都市に成長を遂げていた.
1992年まで、採掘が続けられた銅山とファールンの旧市街には、17世紀後半から19世紀にかけて作られた工場、管理事務所、採掘坑といった鉱山施設、17世紀に建設された聖堂が残る.
なお、ファールンの大銅山地域はその名の通り、ファールンを中心として半径 10 km 圏内は溶鉱炉用の木材供給地としてマーキングされており、その箇所は旧銅山併設の博物館で確認できる(県史跡としても登録されている). また、国民的画家として有名なカール・ラーションが、アトリエ兼居住区を構えていたスンドボーン近辺まで、スラグ(残滓)跡を確認することが出来る. 旧銅山の銅鉱を挟んだ向かい側には、残滓を固めて作ったブロックで作られた建造物が存在する.
地図 - ファールン (Falun)
地図
国 - スウェーデン
スウェーデンの国旗 |
人口は1022万人(2018年11月スウェーデン統計庁による). 北欧諸国では最大の人口を有する. 住民の大半は北方ゲルマン系(スウェーデン人)だが、北部には少数のサーミ人とフィン人が暮らす. 宗教は国教であるルーテル教会が大多数を占める. 言語はスウェーデン語が公用語であり、他にサーミ語やフィンランド語などが存在する.
通貨 / 言語
ISO | 通貨 | シンボル | 有効数字 |
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SEK | スウェーデン・クローナ (Swedish krona) | kr | 2 |